なぜこう書くのか
ブランドのトーン&マナー作成をChatGPTに依頼するときによくある失敗は、「親しみやすく専門的なトーン」のように形容詞だけで答えを受け取ってしまうことです。そのような曖昧な指定では何も決まりません。人によって「〜です・ます」で書いたり「〜だよ」で書いたり、絵文字の量もバラバラになります。このプロンプトは、形容詞ではなく「使う表現」と「使わない表現」の明確なリストを引き出すために設計されています。
役割を「形容詞で語らないコピーディレクター」と定義した理由はここにあります。ルールを具体的な文単位で出力させるための最初の仕掛けです。第3段落ではタスクを分割し、今回はルールの抽出のみを行わせています。ルール策定と新規コピー作成を同時に求めると、AIはコピー作成に気を取られ、ルールの整理が雑になってしまうからです。
第4段落のルール表には「既存の文章からの引用例」という列を設けています。根拠となる実際の文章を併記させることで、ブランドボイス抽出AIが陥りがちな「それっぽい一般論」を排除できます。実際の文章にないルールは、引用例の欄を埋められないためです。
最後の段落では自己検証を促しています。たまたま1回使われただけの表現をブランド全体のルールにしてしまうのは、この作業で最も起こりやすいミスです。「観察1回」の表記を義務付けることで、人間が後から適切に判断できるようになります。ルール表に「避けるべき書き方」の列を設けたのも同じ目的です。書いてはいけない文が明記されていれば、新しく参加したメンバーでも境界線が理解でき、完成した表をそのまま別のプロンプトに貼り付けて再利用できます。
用語が分からなければAha AIで: few-shot, role-prompting
悪い例との比較
うちのブランドのトーン&マナーガイドを作って
(インスタの投稿をいくつか貼り付け)
この依頼方法だと、「親しみやすさを持ちつつも軽すぎず、専門性と温かみを兼ね備えたトーン」といった、どこにでも当てはまる抽象的な回答が返ってきます。実際の執筆現場において、このようなガイドは判断基準として機能しません。貼り付けた文章に含まれていないルールが混ざり込んでも、根拠がないため確認する術がありません。
バリエーション
ルール抽出後に新しい文章をチェックしたいとき
先ほど定義した{{ブランド}}の文体ルールをもとに、以下の文章をチェックしてください。リライトはせず、ルールに違反している文と該当項目だけを表で指摘してください。その後に、違反した文だけをルールに沿って修正したバージョンを提示してください。
""" {{既存の文章}} """
ルール作成とルールの適用を別リクエストに分けた第2ステップです。一度に指示するとルールの適用精度が落ちてしまいます。
参照できる過去の文章がまだないとき
{{ブランド}}は立ち上げたばかりで、過去のテキストデータがありません。ターゲット読者は{{顧客層}}です。
トーンの候補を3つの方向性で提案してください。方向性ごとに、同じ内容を扱った3つの例文(お知らせ・新商品紹介・お詫び文)を作成して違いを示し、各トーンがどのような場面に適しているかを1行ずつ補足してください。
既存の文章がない場合はルールを抽出できません。代わりに同じ内容を3つのトーンで書き分けさせ、比較・選択できるようにします。
モデル別の注意
既存の文章を5つ以上入力すると、前半の文章の特徴が薄れてしまうことがあります。傾向が似ているもの同士をまとめ、2回に分けて入力してください。
既存の文章を5つ以上入力すると、前半の文章の特徴が薄れてしまうことがあります。文章の数を絞るか、傾向が似ているもの同士をまとめて2回に分けて入力してください。完成したルール表は、次回以降の作業でプロンプトの冒頭にそのまま貼り付けることで、一貫したトーンを維持できます。
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最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる