なぜこう書くのか
バグレポートの作成が難しい原因は、文章力ではなく「情報の構造」にあります。「決済ができません」という1行だけの報告では、開発者は再現確認すらできず、何度も確認の往復が発生した末にようやく調査が始まります。その間にユーザー側の記憶は曖昧になってしまいます。
出力の形式を項目ごとに厳密に指定している点が、このプロンプトの核です。特に「期待される結果」と「実際の結果」を分けて書かせることが重要です。2つを分けることで、「動きません」という報告が「決済手段選択画面へ遷移すべきところ、画面が静止したままになる」という具体的な現象に変わり、これだけで調査すべき範囲が大幅に絞られます。再現手順を1行につき1操作に限定しているのも同じ理由で、複数の動作が1行に混ざっていると、どちらのステップで失敗したのか特定できないためです。
3行の制約は、それぞれ異なるノイズを排除します。「推測で補わず『情報なし』と書く」指示は、AIでバグレポートを作成する際によくある「ありそうなブラウザバージョンやエラーメッセージを勝手に捏造してしまう」問題を防ぎます。「原因の推測禁止」は、レポートが的外れな診断書になって開発者が誤った調査を進めるのを防ぎ、代わりにヒアリングすべき質問を出力させることで、報告者への確認を一度で完了できるようにします。
報告メモを """ で囲む理由は2つあります。メモと指示文を明確に区別し、メモに含まれる「至急対応してください」といった文言がAIへの指示として誤認されるのを防ぐためです。名前や連絡先を置き換える指示は、イシュートラッカー等に個人情報がそのまま残るのを防ぐ安全策です。
用語が分からなければAha AIで: output-format, prompt-injection
悪い例との比較
ユーザーが決済できないって言ってるからバグレポート書いて 昨日はできたけど今日はできないらしいです
メモにない情報をAIが勝手に補完してしまいます。実際には起きていないエラーメッセージや、確認していないブラウザのバージョンがもっともらしく記載され、開発者がその誤情報を信じて調査することで無駄な時間を費やすことになります。再現手順も「決済を試みる」の1行でまとめられてしまい、結局どの画面のどのボタンで止まったのかを聞き返す手間が発生します。
バリエーション
自分が遭遇した不具合を整理する場合
自分が遭遇した問題をイシューとして登録したいです。環境は{{使用環境}}、本来の挙動は{{期待する動作}}です。以下のメモをイシュー本文として整理し、すでに試したことと、まだ試していない切り分け作業を分けて記載してください。まだ試していないことの中から、登録前に確認しておくとよい項目を3つ提案してください。
""" {{症状のメモ}} """
自身で確認した問題であれば、再現条件をより詳細に絞り込めます。登録前の確認項目を先に洗い出すことで、「こちらの環境では再現しません」として差し戻される無駄なやり取りを減らせます。
複数の問い合わせをまとめて整理する場合
以下はここ数日で寄せられた不具合の問い合わせメモです。同じ原因と思われるものをグループ分けし、グループごとに代表タイトル1行と、共通点・相違点を整理してください。1件のみで判断が難しい報告は個別にまとめてください。推測でまとめず、グループ分けした根拠を報告内の表現を引用して記載してください。
""" {{症状のメモ}} """
問い合わせが複数件たまっている場合に使用します。グループごとにまとめて起票することで、同一の問題に対して重複してイシューを立ててしまうのを防げます。
モデル別の注意
画面キャプチャやエラー画面の画像がある場合は、あわせてアップロードしてください。テキストメモでは漏れがちな画面名やエラーメッセージの文言を画像から正確に読み取ります。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる