なぜこう書くのか
動画生成AIでカメラの動きを指定する際、多くの人は「カメラをゆっくり動かして」と書いてしまいがちです。しかし、「ゆっくり」という言葉はAIツールごとに解釈が大きくブレます。ある時はわずかに揺れるだけ、ある時は画面全体が一気にスライドしてしまうこともあります。納得のいく結果が出たとしても、その動きを再び再現できない点がより深刻な問題です。
課題の段落では、感覚的な表現を実際の撮影用語に変換させます。dolly、pan、tilt、trackingといった用語は現場で長年使われており意味が明確に定まっているため、AIも人間も同じ映像をイメージしやすくなります。カメラの高さや開始・終了位置まで指定することで、同じプロンプトから何度生成しても安定した結果を得られます。再現性があってこそ、複数のカットを違和感なく繋ぎ合わせることができます。
単に用語を羅列させるのではなく例を1行提示しているのは、英語フレーズと日本語の解説が対になる出力形式を正確に模倣させるためです。用語の意味をセットで把握しておけば、次回以降は自分で直接カメラワークを選んでプロンプトを組み立てられるようになります。
形式で印象まで1行ずつ出力させるのは、目的に応じた適切な用語を選ぶ感覚を養うためです。制約の段落では、複雑に重なり合った動きを禁止しています。ズームと回転を同時にかけると映像が溶けるように崩れやすく、壁をすり抜けるような不自然なカメラワークも同様に破綻の原因となります。
用語が分からなければAha AIで: output-format, few-shot
悪い例との比較
カフェの窓際のシーンで、カメラをゆっくり動かして映画のような雰囲気が出る動画プロンプトを作って
このように依頼すると、「cinematic slow camera movement」といった曖昧な表現が付いた文章が出力されます。カメラが近づくのか引くのか、高さがどこなのかが指定されていないため、生成するたびに全く異なる動きになってしまいます。複数カットを作成して繋ぎ合わせようとしても、カットごとにカメラの高さがバラバラになり、同じ場所の映像に見えなくなります。
バリエーション
広大な風景を一望させたい場合
「{{シーン}}」の場面を、高い位置から広範囲に見せる1カットを作成しようとしています。ドローンやクレーンで撮影したように見せつつ、高度と移動方向を具体的に指定した英語フレーズを作成してください。開始高度と終了高度、カメラが向く方向を明記し、その下に日本語でどのような動きかを1行で説明してください。
高所からのカットは高度と方向を指定しないと、単なる空の静止画になりがちです。開始と終了の高度を強制することで、意図したカメラ移動を確実に反映させます。
複数カットのカメラワークを統一したい場合
同じロケーションで撮影した複数のカットを繋ぎ合わせる予定です。基準となるカットは「{{シーン}}」であり、このカットと並べても違和感のないカメラワークのルールを定めてください。カメラの高さ・移動方向・速度を1文の英語フレーズにまとめ、他のカットのプロンプト末尾にそのまま貼り付けて使える形で記述してください。
カットごとにカメラの動きがバラバラだと、一つのシーンとして認識されません。プロンプト末尾に使い回せる共通フレーズをあらかじめ取得しておきます。
モデル別の注意
ツールによって認識できる撮影用語の幅が異なります。一般的な用語(dolly、pan、tilt、tracking、static)はほぼ共通して認識されますが、特殊な専門用語は無視される場合があります。意図通りに動かない場合は、同じ意味を平易な英語に言い換えてみてください。また、動きの強弱をスライダーや専用パラメータで設定するツールの場合は、プロンプト内で速度を過度に強調すると激しくブレる原因になります。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる