なぜこう書くのか
「詩 作成 ChatGPT」にテーマだけを渡すと、驚くほど似通った結果になりがちです。「星明かりが流れ、時間は大河のように過ぎ去り」、最後の行で「それでも私たちは生きていく」と強引にまとめられるようなパターンです。AIは学習データでよく使われている表現ほど優先して出力するためですが、それらをあらかじめ禁止するだけで結果は大きく変わります。
最後の制約の段落がその役割を果たします。禁止ワードのリストを具体的な言葉で指定することが重要です。「ありきたりな表現を使わないでください」とだけ指示してもほとんど効果はありませんが、具体的な単語を挙げて縛ると、AIは別の言葉で埋めようと工夫を始めます。「感情を直接的な言葉でなく見えるもので」という1行も同様の仕掛けです。「寂しさ」を使えなくすることで、代わりに「空のハンガー」や「家具が置かれていた床の凹み」といった具体的な描写が引き出されます。
役割を「美しい言葉を選ぶ人」ではなく「ありきたりな表現を削ぎ落とす人」に設定したのも同じ意図です。詩の創作AIに「審査員」の役割を与えると無難な詩を書きがちですが、「削ぎ落とす人」にすると、たとえ粗削りでも独自の視点や声を持った文が生まれます。ドラフトはどうせ後から推敲するものなので、無難な1編よりも、方向性の異なる粗削りな3編のほうがはるかに役立ちます。
3編を一度に出力させるのは、比較して選ぶためです。1編だけだとそれが唯一の正解のように見えてしまいますが、話者や時間軸を変えた3編を並べることで、自分が本当に書きたかった立ち位置が見えてきます。最後に生き生きとした行を選ばせるのは、次のステップのための準備です。気に入った行だけを残して続きを依頼すれば、ゼロから書き直すことなく素早くドラフトを洗練させていくことができます。
用語が分からなければAha AIで: temperature, self-consistency
悪い例との比較
引っ越しについての詩を1編書いて。エモーショナルな感じで。
「エモーショナルな感じで」という指示は、AIにとって「最もありがちな感傷的表現を出力せよ」という合図として受け取られます。何もない部屋の描写の代わりに「思い出」という安易な単語が並び、最後の行は「新たな一歩」への決意で終わるのが関の山です。1編しか出力されないため比較もできず、気に入らなければ「もう一度書いて」を繰り返して似たような詩が5編溜まるだけになります。自分がどの方向に進みたいのか最後まで掴めないことが最大の損失です。
バリエーション
気に入った行だけを残して推敲したい場合
{{全体のテーマ}}についての詩を書いています。以下の行は気に入って残したフレーズです。これらの行は一文字も変更しないでください。
これらの行が自然につながるよう、前後に挿入する行を補って全体で10行前後の1編の詩に仕上げてください。全体の雰囲気は{{雰囲気}}を維持し、新しく追加した行には先頭にマークを付けてどこを補ったか分かるようにしてください。
残す行: """ ここに活かしたい行を貼り付けます """
ドラフトから拾い上げた2〜3行を「種」にして広げていく方法です。「変更しないでください」と強く指定しないと、AIが元のフレーズまで勝手に滑らかに修正してしまいます。
ごく短い詩にまとめたい場合
{{全体のテーマ}}を3行以内の短い詩にしてください。{{雰囲気}}余韻が残るものが望ましいです。
異なるパターンの詩を5編提示してください。各編は1行あたり10〜15文字前後の短い行のみで構成してください。状況を説明する言葉は一切入れず、最後の3行目で前の2行の意味を覆すような構成にしてください。
行を短く制限すると、陳腐な定型句が入り込む余地がなくなります。長い詩がうまく書けないときにまず試すと、モチーフや情景をシャープに整理できます。
モデル別の注意
同じプロンプトを再実行すると毎回異なる案が出力されます。気に入った行が見つかったら、その行だけをメモしておき、次の指示に組み合わせて使ってください。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる