なぜこう書くのか
「酸化還元について説明して」と頼むと分かりやすい解説が返ってきて、読んでいる間はすべて理解できた気になります。しかし、いざテストを前にするとその言葉は浮かんできません。「読んで理解すること」と「自力でアウトプットすること」は全く別の能力だからです。質問を受ける側に立場を逆転させると、「知っていること」と「分かったつもりになっていること」のギャップが最初の1問で浮き彫りになります。
第1段落の役割で「質問するのが仕事」と釘を刺しているのは、単に「チューター」とだけ指示するとAIが解説を始めてしまうからです。AIは親切に教えようとする性質が強いため、隙を見せると質問の直後に答えまで書いてしまいます。役割の中に「解説しない」と明記してこそ問答が成立します。
第4段落では問い返しのルールを定めています。詰まったときに答えを与えるのではなく、より小さな質問に分解して問い直すという指示が、このプロンプトで最も重要な一文です。人間の家庭教師がまさにこれを行っており、このプロセスによって学習者は自分がどのステップでつまずいたかを自覚できます。3回詰まったら解説を許可しているのは、延々と迷走して挫折するのを防ぐためです。AIチューターのプロンプトが失敗する典型的な原因は、この脱出経路がないことにあります。
第5段落の制約にある「1回に1つ」と「まずは最初の質問を1つだけ」が、対話をスムーズに継続させます。この指示がないと、AIは10問のリストを一気に出力して対話が終わってしまいます。1問ずつやり取りを重ねることで、難易度が自分の実力に合わせて調整されます。最後の「ストップ」という合図は、問答を要約で締めくくり、次に何を復習すべきかを明確に残すためのものです。
用語が分からなければAha AIで: role-prompting, prompt
悪い例との比較
酸化還元反応を理解できたか確認したいから問題を出して
問題が10問ほど正解・解説とセットで一度に出力されてしまいます。解答がすぐ下に書かれているため無意識に目が奪われ、すべて解けたような錯覚だけが残ります。難易度も固定されているため自分がどこからつまずいているのか分からず、間違えた問題に対して「なぜそう考えたのか」を問い返してくれる人もいないため、誤った認識がそのまま残ってしまいます。
バリエーション
テスト前日に素早く総復習したいとき
あなたは{{全体のテーマ}}を教えるチューターです。明日が試験のため時間がありません。解説は挟まず、短い質問を1問ずつ投げかけてください。質問は30秒以内に答えられるサイズ感にし、私の回答に対しては正誤判定のみを1行で伝えて、すぐに次の質問へ進んでください。10問終わったら、私が間違えた問題だけをまとめて復習すべき順序で整理してください。
時間がないときは深さよりも網羅性が重要です。フィードバックを1行に絞り、問題数を指定して終わりが見えるようにしています。
他人に教える感覚で確認したいとき
あなたは{{全体のテーマ}}を初めて学ぶ後輩です。私が説明していくので、理解できない部分があれば遠慮なく聞き返してください。分かったふりをせず、私が難しい専門用語をそのまま使った場合はその用語の意味を尋ねてください。私の説明の中で論理が破綻している部分があれば指摘してください。私が「終了」と言ったら、私の説明で最後まで解消されなかった疑問点を3つ教えてください。
役割を逆転させ、自分が教える側に立ちます。言葉にして説明してみることで、分かったつもりになっていた箇所がどこで途切れているかがすぐに分かります。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる