なぜこう書くのか
カスタマージャーニーマップの作成をAIに一度にまとめて依頼すると、表面的で薄いアウトプットになりがちです。「ジャーニーマップを作って」とだけ伝えると、認知・検討・購入・維持といったお決まりのフェーズの下に、1行ずつの説明が並んだ形式的な表が出力されます。どこにでも当てはまる汎用的な内容になってしまい、自社のサービスで顧客がどこで離脱しているのかが見えてきません。
そのため、このプロンプトではタスクを分割して進めます。最初のリクエストではフェーズ(ステップ)の確定のみを行い、感情や離脱ポイントの分析は次のリクエストに回します。このようにステップを分けることで2つのメリットが生まれます。1点目は、ステップの定義がずれている場合にその場ですぐ修正できること。2点目は、確定したステップをベースに後続の作業を進められるため、分析の解像度が格段に上がることです。
役割の段落にある「私が依頼した範囲まで回答したところで必ず一度止まってください」という指示がこの進行を支えています。この一文がないと、AIは親切心から感情や改善案まで一度に出力してしまいます。形式で「このステップを通過したと判断できるシグナル」を指定しているのも重要なポイントです。明確なシグナルを定義できないステップは、実在しない架空のフェーズであるか、2つのステップが混ざっている可能性があります。
最後の段落では、次のステップに進む前に一度立ち止まる仕掛けを作っています。AIに購買プロセスを分析させる際、最もリスクが高いのは「ズレたフェーズ設計の上にそれらしい分析を積み重ねてしまうこと」です。事前に確認すべき3つの項目を受け取っておけば、実際の顧客数名にヒアリングするだけで、マップの骨組みが正しいかどうかを素早く検証できます。
用語が分からなければAha AIで: chain-of-thought, role-prompting
悪い例との比較
惣菜の定期宅配サービスのカスタマージャーニーマップを作って。各段階の感情と改善点も一緒に出して。
表形式の出力は得られますが、フェーズ名は教科書通りのありふれたものになり、感情欄には「楽しみにしている」「がっかりする」といった抽象的な言葉が並びます。改善策も「LINEで通知を送る」「レビューキャンペーンを実施する」など、どの業界にも当てはまる提案ばかりで、実際の打ち合わせでは採用されません。何より、最大の離脱ポイントである「初回配送の翌週」といった具体的な場面が表から抜け落ちてしまいます。
バリエーション
2回目のリクエスト — 各ステップの感情と離脱要因を掘り下げる
先ほど確定した{{サービス名}}のステップ一覧をそのまま使用します。対象は{{顧客のタイプ}}です。
各ステップについて、表を1行ずつ作成してください。列の構成は「ステップ / 顧客が感じていること / ここで離脱する人がいるとすればその理由 / その判断の根拠」としてください。根拠の列には、「提供情報に基づく」か「一般的な推測」かのいずれかを明記してください。
ステップを勝手に追加したり名前を変更したりしないでください。改善アイデアはまだ書かないでください。
根拠の列を分けて出力させることが重要です。推測と事実が混ざってしまうと、マップ全体の信頼性が損なわれます。
3回目のリクエスト — 離脱ポイントを1つに絞り改善案を出す
{{サービス名}}のカスタマージャーニーにおいて、{{購入経路}}から流入した顧客が最も離脱しやすいステップを1つだけ選んでください。
そのステップで検証・実行できる施策を3つ提案してください。それぞれ「何を変更するか / 今週中に着手可能か / 効果があったかをどう測定するか」の形式で記述してください。新しいツールの導入や追加の人員確保が必要な提案は除外してください。
1つのステップに焦点を絞り、実行可能性まで指定することで、ミーティングですぐに意思決定できる具体的なアクションプランが得られます。
モデル別の注意
対話を複数回に分けて進める場合は、前のステップ一覧の文脈を保持するために同一チャット内で進めてください。新しいチャットを開いた場合は、確定したステップ一覧を最初に貼り付けてから開始してください。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる