なぜこう書くのか
マニュアルは業務を熟知している人が書くため、無意識のうちに必要なステップを省略してしまいがちです。「決済履歴をダウンロードする」という1行の裏には、どの管理画面のどのメニューを開き、どの期間を指定するのかという操作が隠れており、初心者はまさにそこでつまずきます。このプロンプトは、その「抜け漏れ」をAIに洗い出させるためのツールです。
作業を2段階に分割しているのには理由があります。ドラフト作成とレビューを一度に指示すると、AIは自分が書いた文章の不備を見落としてそのまま出力してしまいます。第1段階で文章化し、第2段階で視点を「未経験者」に切り替えて読み直させることで、同一モデルでも自身のドラフトの欠陥を驚くほど正確に検出できます。社内マニュアルの整備において、結果を左右するのは初稿の出来栄えではなく、このレビューの精度です。
4段落目の「1ステップに1動作」と4つの必須要素の指定は、手順書が読みにくい長文になるのを防ぎます。特に「完了をどう確認するか」という判定基準が重要です。これがないと、作業者は正しくできているかわからないまま次のステップに進んでしまい、最終段階になって重大なミスが発覚することになります。
5段落目は自己検証(レビュー)のステップです。確認すべき観点を3つに絞り込んでいます。単に「レビューして」と頼むと誤字脱字の修正程度で終わってしまうためです。6段落目の [画面上で要確認] は、AIが存在しないメニュー名を捏造(ハルシネーション)するのを防止します。入力データを """ で囲むことで、メモ内容がAIへの直接的な指示として誤認されるのを防いでいます。
用語が分からなければAha AIで: chain-of-thought, output-format
悪い例との比較
月末の精算業務のやり方をマニュアルにまとめてください
(大まかに書いた手順を貼り付け)
貼り付けた箇条書きに番号が付いただけの文章が返ってきます。元のメモに書かれていない手順は依然として抜けたままであり、AIが一般的な精算フローを勝手に補完してしまい、自社では行わない作業がマニュアルに混入する原因になります。各ステップの確認方法も記載されないため、これを見た新人は作業のたびに質問に来ることになります。
バリエーション
既存のマニュアルがあるのに新人がつまずく場合
以下は{{業務名}}の既存の手順書です。書き直すのではなく、この業務を初めて行う人がつまずきそうなポイントだけを洗い出してください。①事前の知識がないと理解できない箇所 ②社内用語や略語の説明がない箇所 ③判断が必要なのに基準が示されていない箇所、を抽出して表にまとめ、該当する原文の文言をそのまま引用してください。
""" {{大まかな手順}} """
ゼロから作り直すのではなく、既存文書の欠点だけを特定します。今あるマニュアルを無駄にせず、修正すべきポイントを明確にできます。
新人教育用のチェックリストに変換する場合
以下の{{業務名}}の手順を、{{使用ツール}}の操作をベースにしたチェックリスト形式に変換してください。各行は「□ (動作) — 確認: (この状態になっていればOK)」の形式で1行ずつ記載し、未経験者がミスしやすい項目には行末に「(※注意)」を付けてください。前置きや補足説明は省き、チェックリストのみを出力してください。
""" {{頻発するミス}} """
長い説明文を読む余裕がない現場作業向けです。解説文を削ぎ落とし、チェック条件だけを残すことで、手元に置いて1つずつ消し込みながら作業できるようにします。
モデル別の注意
第2段階のセルフチェックをスキップしてドラフトだけを出力した場合は、「第1段階のドラフトはそのままで、第2段階のチェックのみを実施してください」と続けて指示してください。
第2段階のセルフチェックをスキップしてドラフトだけを出力してしまうモデルがあります。その場合は初稿をそのまま生かし、「では、第2段階のチェックのみを実施してください」と続けて指示すれば、同一チャット内でスムーズに作業を継続できます。手順が20ステップを超えるような複雑な業務の場合は、前編・後編に分けて2回プロンプトを実行し、最後に統合する方が精度が高くなります。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる