なぜこう書くのか
グラフの画像をアップロードして「これを説明して」とだけ頼むと、AIモデルは画像の外にある情報まで勝手に推測しがちです。棒グラフが下がっている部分について「景気後退の影響と考えられます」などと書くのがその典型です。ChatGPTが生成したグラフ解説をそのままレポートに載せてしまい、会議で「この原因はどこから出てきたのか」と問われて答えに詰まるトラブルは、まさにこれが原因で起きます。
最初の段落で役割を「編集者」に設定したのは、分析官とは求めるアウトプットが異なるためです。分析官は原因を探ろうとしますが、編集者は目に見えている事実を正確に言語化しようとします。「図に見えている事実と外側の推測を区別する」という一文を入れることで、後半の制約条件を機能させやすくしています。
2番目のコンテクストの段落では読者を指定します。同じグラフでも、役員が読む文章と現場の担当者が読む文章では構成が異なります。役員向けなら軸の説明を省いて結論を前に出し、実務者向けなら数値の範囲や例外的な推移を残します。3番目の段落で、強調する点を「そのまま繰り返すのではなく根拠を見つけて書く」と指示した点も重要です。これを指定しないと、AIはユーザーの主張を単に言い換えるだけで、グラフが実際にはその主張を裏付けていない場合でもそのまま通してしまいます。
形式の段落で文の数や各文の役割まで定めているため、毎回ブレのない構成で出力され、複数のグラフ解説を並べて配置しても違和感がありません。最後の制約にある「要確認」という指示は、図表の解説作成における最もありがちなミスを防ぎます。解像度が低い画像ではAIが軸の数値を誤読しがちですが、推測を禁止しておくことで、誤った数値の代わりに確認を促す文言が出力されるようになります。
用語が分からなければAha AIで: context-window, hallucination
悪い例との比較
このグラフを説明する文章を書いて
(グラフ画像を添付)
もっともらしい文章は出力されますが、正確性の検証が困難です。数値が微妙に間違っていても文章だけでは気づきにくく、グラフに描かれていない原因や将来の予測が根拠なしに混ざり込みます。読者を定めていないため、文章の長さや言葉遣いの難易度も出力のたびに変動し、同じレポート内の他のグラフ解説とトーンが揃いません。
バリエーション
プレゼンスライドで口頭説明する場合
添付した{{グラフのテーマ}}のグラフを、プレゼンで口頭説明するためのトークスクリプトを作成してください。聞き手は{{読者}}で、このスライドに使える時間は40秒です。書き言葉ではなく自然な話し言葉にし、言及する数値は3つ以内に絞り、それ以外は「おおむね」「同様に」のように全体の流れを伝えてください。最後の1文で{{強調する点}}がグラフのどこから読み取れるかを端的に示し、グラフにない原因には触れないでください。
読むための文章から、耳で聴くためのスクリプトに変更しました。口頭で伝える際に数値を盛り込みすぎると聴き手が理解しにくくなるため、言及する数字を3つ以内に絞っています。
複数のグラフをまとめて解説する場合
添付したグラフはすべて{{グラフのテーマ}}に関連するものです。1つずつ読み取り、それぞれ「何を示しているか・目立つ数値・{{読者}}が押さえるべきポイント」の3列の表形式で整理してください。表を作成したあと、複数のグラフを組み合わせることで初めて見えてくる傾向があれば、表の下に2行で記載してください。グラフから読み取れない内容は「要確認」と記載してください。
文章ではなく表形式で出力させることで、各グラフの解説をすばやく俯瞰できるようにしました。最後の2行は、個別のグラフを見ているだけでは見落としがちな相関関係を捉えるためのスペースです。
モデル別の注意
ファイルを添付してからプロンプトを送信してください。
グラフ画像の解像度は出力結果の精度を大きく左右します。スクリーンショットよりも元の画像ファイルや拡大した画像を添付してください。軸の数値が小さい場合は、「まず軸の目盛りをそのまま書き出してから、解説を作成してください」と一言添えることで、数値の読み取りが正しいかを事前に確認できます。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる