なぜこう書くのか
長い企画資料を渡して「1枚にまとめて」と指示するだけでは、単に文章を短くしただけの同じ構成の資料が返ってきます。だからこそ、専用のワンペーパー作成プロンプトが必要です。1枚ものの要約資料は、単なる短い企画書ではなく、目的が根本的に異なるドキュメントです。初めて触れる人が意思決定するために必要な情報だけを残し、それ以外の内容はどれほど時間をかけて書かれた段落であっても削ぎ落とさなければなりません。
最初の段落で役割を「何を切り捨てるべきかを判断することに長けている人」と定義したのはそのためです。単に要約を求めると、AIはすべての段落を少しずつ残そうとしてしまい、結果としてどの項目も判断材料としては情報不足な中途半端な文書になってしまいます。2番目の段落で、読者が「初めて知るか、名前を聞いたことがある程度」と文脈を釘刺したのも同様の目的です。この1行があることで、特定チーム内だけで通じる略語や、背景説明のない専門用語が排除されます。
4番目の形式の段落がこのプロンプトの骨格です。項目名、行数、全体の文字数まで厳格に指定しています。項目を固定せずに文字数だけを指定すると、AIは背景説明をダラダラと長く書き、費用や決定事項を最後の1行に押し込んでしまいがちです。「やらないとどうなるか」を独立した項目に設定したのは、この点が決裁の大きな判断軸になるにもかかわらず、企画資料側には明記されていないことが多いためです。ここが抜けると、プロジェクトの緊急性が伝わりません。
5番目の制約の段落にある「資料内に記載なし」という指定は、1枚企画書のAI作成において最も危険なハルシネーション(情報の捏造)を防ぎます。項目が決まっていると、AIは空欄をそれらしい数字で埋めようとしてしまい、その誤った数字が会議で一人歩きするリスクがあるからです。最後に企画資料を """ で囲んだのは、資料内の「次頁参照」といった表現がAIへの新たな指示として誤認されるのを防ぐためです。
用語が分からなければAha AIで: output-format, context-window
悪い例との比較
これ1枚にまとめて
(企画書全体を貼り付け)
原文の目次構成をそのままなぞっただけの要約が出力されます。背景と現状の記述だけで全体の半分以上を占め、人員・期間・費用といった重要な数字が文章の中に散らばってしまい、表に整理するために結局人間が読み直す羽目になります。読者の対象を指定していないため、社内略語がそのまま残り、他部署の人が読んだ際に冒頭から理解につまずきます。また、「1枚」という曖昧な表現だけでは分量もコントロールできず、スクロールが必要な長文になってしまうことがあります。
バリエーション
Slackやメールで手短に共有する場合
以下の企画資料を、{{読者の対象}}にチャットツールやメールで共有するためのテキストにまとめてください。表や小見出しは使わず、3段落構成・400文字以内で作成し、最初の1文に{{プロジェクト名}}が何であるかを端的に記述してください。最後の段落は相手に何を対応してほしいかで締めくくり、詳細資料は別添である旨を1行添えてください。
""" {{企画資料}} """
表組みのレイアウトが崩れやすいチャットツールの特性に合わせ、段落形式のプレーンテキストに変更し、文字数をさらに絞り込みました。
プロジェクトが進行中の場合
{{プロジェクト名}}はすでに進行中の案件です。以下の資料をもとに、{{読者の対象}}に送る1枚の進捗状況サマリーを作成してください。項目は「現在地・進捗度(2行)」「今月実施したこと(3行)」「課題・懸念点と必要な支援(2点)」「翌月の予定(3行)」「スケジュールの変更有無」としてください。資料から確認できない進捗率は勝手に数値化せず、「要確認」と記載してください。
""" {{企画資料}} """
着手前の企画決裁と進行中の進捗報告では、読み手が求める情報が異なります。項目を現状把握とボトルネック(課題)中心に再構成しました。
モデル別の注意
資料が長すぎて文字数制限で途切れてしまう場合は、複数回に分けて入力し、最後に「これまで入力したすべての資料をもとに1枚要約を作成してください」と指示してください。冒頭部分だけしか反映されない不完全な要約になるのを防ぐことができます。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる