なぜこう書くのか
週報用のプロンプトをそのまま使うと、大抵は曜日ごとの日報の羅列が出力されます。入力メモが曜日順に書かれているため、AIもそのまま曜日順に整理してしまうからです。しかし、上長が知りたいのは「月曜日に何をしたか」ではなく、「今どの案件がどこまで進んでいて、どこで詰まっているか」です。やったことを真面目に並べるほど、肝心の成果や課題が埋もれてしまうのが週報の落とし穴です。
第1段落の**コンテキスト(文脈)**がその方向性を修正します。「上長が3分で目を通し、支援が必要な箇所を判断する」という1行を入れることで、AIは単に文字数を埋めるのではなく、意思決定に必要な情報を優先的に抽出します。読み手と読む目的を明記するだけで、成果物の質が劇的に変わる典型的なケースです。
第2段落では処理のステップを指定しています。曜日別ではなく案件別にまとめる指示をあらかじめ出しておかないと、AIはメモの並び順に従って同じプロジェクトの話題をあちこちに分散させてしまいます。進捗と課題を正しく切り分けるのも、このグルーピングが完了して初めて可能になります。形式にある4つの項目のうち、「サポートが必要な事項」は特に抜け落ちがちですが、あらかじめ枠組みを用意しておくことで、メモの奥に埋もれていた相談事項が表に出てきます。
制約条件の段落は、業務報告で最も発生しやすいトラブルを防ぎます。メモが短いと、AIは文章を体裁よく整えようとして「コンバージョン率が改善しました」といった根拠のない成果を捏造しがちです。数値がない箇所に [要数値確認] と残させることで、捏造を防ぐと同時に、提出前に何を補足すべきかが一目で分かるようになります。
用語が分からなければAha AIで: output-format, hallucination
悪い例との比較
今週やったことをまとめて週報を書いて
(メモを貼り付け)
曜日別に並べ直しただけの文章が出力されます。文章としては整っていても、どの案件にリスクがあり、上長が何を判断すべきなのかが見えてきません。さらに、メモにない成果表現が混ざりやすく、ミーティングでその記述について質問された際に答えられなくなるリスクがあります。
バリエーション
月報・四半期報告に展開する場合
以下は{{チーム名}}の1ヶ月分の週報をまとめたものです。{{対象の週}}が含まれる月の月報として再構築してください。週単位の記述を排し、案件ごとに1ヶ月間の進捗をひとつの流れとして整理した上で、月全体で完了したことと翌月に持ち越すことを明確に分けてください。繰り返し発生している課題は1回だけ記述し、何週連続で続いているかを明記してください。
""" {{今週のメモ}} """
週報を単純にまとめると同じ課題が何度も重複します。「何週連続」と言い換えさせることで、それ自体が危険信号(アラート)として機能します。
ミーティングで口頭報告する場合
{{チーム名}}の{{対象の週}}の業務について、ミーティングで2分以内に口頭で報告できるスピーチ原稿を作成してください。書き言葉ではなく口頭で話しやすい自然な文体にし、案件は重要な3点までに絞り、上長に判断を仰ぎたい事項を必ず最後に配置してください。数値はメモに記載されている事実のみを使用してください。
今週のメモ: """ {{今週のメモ}} """ 来週の計画: """ {{来週の計画}} """
目で読む報告と口頭で伝える報告では、適切な文章の長さが異なります。案件数を3つに制限することで、確実に2分以内に収められます。
モデル別の注意
メモが短い場合、AIは文章を膨らませようとして根拠のない内容を追加することがあります。出力が誇張されていると感じたら、「メモに根拠のない文は削除してください」ともう一度指示してください。
「700文字以内」といった厳密な文字数制限は、AIモデルが正確に守るのが苦手な傾向があります。出力が長すぎる場合は、「各項目を1行ずつに要約して」のように要約の基準を与えるほうが、文字数を再指定するよりも効果的です。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる