なぜこう書くのか
読書の問い作成をAIに任せると、たいてい「主人公はなぜその選択をしたのでしょうか?」といった問いが10個ほど並びます。読んだかどうかの確認には適していますが、これではディスカッションになりません。答えが一つに収束する問いの前では生徒同士の対話が生まれず、数人の発表だけで時間が終わってしまいます。
課題の段落で「あらすじ確認の問いは除き」と明示的に切り捨てた理由はそこにあります。単に「良い問いを作って」と頼むと、AIは無難な確認系の問いを選びがちです。何を排除すべきかを伝えることで、残ったスペースに真の論題が入ってきます。役割で「意見が分かれる発問を熟知している」と補足したのも同様の仕掛けです。単に教員という肩書きだけでなく、何を得意とする教員なのかまで指定することで出力の質が変わります。
形式の3グループは、1コマの授業の流れをそのまま落とし込んだものです。ウォーミングアップで記憶を呼び起こし、中心論題で議論を戦わせ、まとめで自分事として落とし込みます。各論題に両側の根拠を1行ずつ添えさせたのは、教員が事前に吟味するためです。片側の根拠しか出ない論題は、実際には議論が分かれない問いであるサインなので除外できます。
制約の段落は2つのリスクを防ぎます。一つはAIが内容を取り違えて実在しない場面を根拠にすること、もう一つは問いの文自体が答えを誘導してしまうことです。「〜するのは正しくないのではないでしょうか?」といった発問になると、議論が始まる前に結論が決まってしまいます。ワークシートとして印刷する前に、この2点を確認するだけでも大半の不備を防げます。
用語が分からなければAha AIで: role-prompting, hallucination
悪い例との比較
走れメロスの読書ディスカッションの質問を10個作って
単に10個要求すると、確認の問いと感想の問いが混ざって出力されます。「一番印象に残った場面は?」のような問いは生徒ごとに答えは違っても、互いに意見がぶつからないため議論に発展しません。根拠が併記されないため、どの問いが実際に割れるかを教員が1つずつ判断しなければならず、本にない場面が混ざっていても見落としやすくなります。
バリエーション
賛否対立型のディベートを行う場合
『{{書籍の題名}}』を使って、{{学年}}の生徒たちと賛否対立型のディベートを行いたいと考えています。論題を1つだけ選定してください。その論題を選んだ理由、肯定側の立論で使える根拠3点、否定側の立論で使える根拠3点、双方が相手に投げかける想定尋問(反対尋問)の問い各2点を表形式で整理してください。根拠は本のどの箇所に基づいているかも併記し、本にない内容は含めないでください。
論題を1つに絞り、準備物を立論と反対尋問に切り替えます。対立型のディベート形式で授業を進めたい場合に適しています。
ワークシートにそのまま載せる場合
『{{書籍の題名}}』を使った、{{学年}}の生徒向け読書ワークシートの発問を作成してください。個人で書き込みながら回答できるよう、問いごとに回答欄の行数目安を記載し、意見が分かれる問いには「正解はありません」と注記してください。構成は、読む前の問い 1問・読んだ後の確認の問い 2問・自分の考えを深める問い 3問・1段落分の記述課題 1問とします。
全体討論ではなく個人ワークとして取り組ませる場合です。意見が分かれる問いであることを明記することで、生徒が顔色を伺わずに自分の考えを書けるようになります。
モデル別の注意
本のあらすじや細部をモデルが誤認することがあります。論題に添えられた根拠が実際に本の中に存在する描写かどうか、一度確認してから生徒に配布してください。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる