なぜこう書くのか
急いで書いたメモをそのまま送るわけにはいかず文体だけを変えたいのに、「敬語に直して」とだけ指示すると、出力が原文の2倍に長くなってしまいがちです。敬語変換プロンプトで実際に難しいのは丁寧さそのものではなく、「どの程度まで敬語にするか」の加減です。AIは丁寧さを求められると安全側に倒しすぎてしまい、社内チャットには不自然なほど堅苦しい文章を作ってしまいます。
そこで4番目の段落に例を2行入れました。「適度に丁寧に」という基準は人によって異なりますが、修正前と修正後を並べて示すことで、求めているトーンが一発で伝わります。10個の形容詞で説明するより2行の例示のほうが正確です。例を書き換えれば出力のトーンもそのまま変わるため、チーム内で実際に使われている文章2つに差し替えて使うのがおすすめです。
制約の段落では、AIがよくやりがちな3つのミスを具体名で防いでいます。過度な敬語語尾、余計なクッション言葉、そして原文にない謝罪です。特に謝罪や時候の挨拶は、短い報告を長文の手紙に変えてしまう主原因です。禁止リストに具体的な表現を書いておくことで、AIが避けるべきものを迷わなくなります。敬語への修正を依頼する際、「短く」とだけ付け加えてもなかなか守られません。
受取人の役職を文脈として指定したのは、後輩宛てと代表宛てでは敬語の基準が異なるためです。最後に下書きを"""で囲んだ理由は、メモ内の「急ぎの件があれば先に教えて」といった文がAIへの指示として誤読されず、修正対象のデータとしてのみ扱われるようにするためです。
用語が分からなければAha AIで: few-shot, prompt-injection
悪い例との比較
これ敬語に直して
明日のミーティング30分遅らせる。資料は今日の夜までにアップするね...
出力結果は「お疲れ様です。いつも大変お世話になっております」から始まり、余計な謝罪が1行追加され、もともと4文だったメモが8文に膨らんでしまいます。上司へのチャットメッセージとしては不自然で、結局手作業で削ることになります。敬語のレベルを指定しないと、AIは常に最もフォーマルなトーンを選びます。
バリエーション
社内チャット用により短く
以下の下書きを{{受取人の役職}}へ送るチャットメッセージ用に整えてください。敬語でありつつも堅苦しさを抑え、文の数は原文と同じ数を維持してください。「お願いします」「ご確認をお願いします」程度の丁寧さで十分です。挨拶や結びの言葉は付けないでください。
""" {{作成の下書き}} """
チャットはメールよりも短くあるべきなので、「文の数は原文と同じ数を維持」を入れました。この1行が、文章が肥大化するのを最も確実に防ぎます。
社外・取引先に送る場合
以下の下書きを{{受取人の役職}}へ送る社外向けメール文面として整えてください。社内略語や俗語は初出時に正式名称へ展開し、未確定の内容は断定せず「現在検討中でございます」のように記載してください。推敲後の文章の下に、相手に誤解を与える恐れがある箇所があれば指摘してください。
""" {{作成の下書き}} """
社外文書は文体以上に誤解が生じるリスクが大きいため、略語の正式展開と断定表現のチェックを同時に指示しています。
モデル別の注意
下書きが長いと、文章の後半に向かうにつれて文体が再び硬くなることがあります。10文を超える場合は、半分ずつに分けて入力したほうが均一な結果が得られます。
同じ下書きを何度も実行すると、回ごとに敬語のレベルが微妙にぶれることがあります。複数の文書でトーンを揃えたい場合は、同一スレッド内で続けて依頼し、2回目以降は「先ほどと同じ文体で」と書き添えてください。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる