なぜこう書くのか
文字起こしからの議事録作成で最もよくある失敗は、口調を少し整えただけの長文が出力されてしまうことです。文字起こしは時系列で流れますが、議事録はアジェンダ順に読まれる必要があります。「まとめて」とだけ指示すると、AIは時系列を保ったまま文章を滑らかにするだけで、結果として元のテキストより少し短いだけの読みにくい文章になってしまいます。
そのため、ステップを4つに分解して指示しています。「分割 → 要約 → 抽出 → 順序立て」を一度に頼むと、AIは往々にして単なる要約だけで済ませてしまいます。手順を明確に固定することで、アジェンダをまず切り分ける作業が確実に実行されます。特に最初のステップである「話題の変わり目」を見つけることが、議事録の骨組みを作ります。
フォーマットの指定により、アジェンダごとに3つの項目を固定しています。議論と決定をひとまとめにしてしまうと、「リールを増やしたほうがいい」という意見と「週2回に増やす」という決定の区別がつかなくなります。また、制約にある「[要確認]」の表記は、音声文字起こしの整理において極めて重要です。自動文字起こしは数値や固有名詞を誤認識しやすいですが、この指示がないとAIが間違った言葉を文脈に合わせて勝手に整えてしまい、誰もミスに気づけなくなります。
文字起こしを """ で囲んでいるのは、発言内にある「これは議事録に残さないで」といった発言が、AIへの指示として誤作動するのを防ぐためです。人の話し言葉には命令文が多いため、区切りを明確にしないとプロンプトの指示と入力データが混同してしまいます。
用語が分からなければAha AIで: context-window, prompt-injection
悪い例との比較
これを議事録にまとめて。
(文字起こしを貼り付け)
単に不要な相槌が消えただけの長い文章が出力されます。アジェンダごとに分かれていないため、どこまでが先月の流入の話でどこからがリソースの話なのかが分からず、決定事項も文章の中に埋もれてしまって探し直すことになります。また、誤変換された単語もそれらしく補正されてしまうため、元のテキストと照らし合わせるまで誤りに気づけません。
バリエーション
決定事項とタスクだけを素早く確認したいとき
以下の「{{会議名}}」の文字起こしから、決定事項と今後のタスクだけを抽出してください。議論の経緯は書かず、決定事項は番号付きリストで、ネクストアクションは「タスク・担当者・期日」の表形式で整理してください。担当者や期日への言及がない場合は「未定」と記載し、推測で補わないでください。
""" {{録取録}} """
議事録全体は不要で、次のアクションだけを確認したい場合に使います。作業手順の指示を省き、アウトプットの形式を絞り込みました。
発言者が区別されていない文字起こしの場合
以下は「{{会議名}}」の文字起こしですが、発言者の記載がありません。参加者は{{参加の対象者}}です。
発言者を推測して勝手に名前を割り当てないでください。代わりにアジェンダごとに「出された意見」を発言者なしの箇条書きで記載し、複数の異なる意見が出ている場合は「意見が分かれた点」として別途記載してください。
""" {{録取録}} """
発言者のない文字起こしに名前をつけさせようとすると、AIは順番に適当に割り振ってしまいます。間違った発言者が記された議事録は混乱を招くため、あらかじめ名前を付けないよう制限しています。
モデル別の注意
文字起こしが長い場合は、アジェンダが変わるポイントで分割して2〜3回に分けて入力し、最後に「これまでの議事録を1つに統合し、時系列順に整理して」と依頼してください。
文字起こしが非常に長い場合、後半の内容が要約から抜け落ちることがあります。議事録の出力を受け取った後、「文字起こしの最後の部分で話されていた内容はすべて議事録に含まれていますか?」ともう一度確認してみてください。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる