なぜこう書くのか
日程調整メールのプロンプトが失敗する原因は、文章表現ではなく「問いかけの形」にあります。「いつがよろしいですか」と聞くと、複数人から重ならないバラバラの回答が返ってきて、再度調整メールを送る羽目になります。メール1通で終わらせるには、相手に余計な思考をさせないことが重要です。このプロンプトはその構造を強制します。
第2段落の課題がまさにそれです。「日程調整メールを書いて」ではなく、「候補ごとに可・不可のみを記載して返信すれば決まるように」と指示します。何を書くかではなく「相手にどのような行動を取らせるか」をタスクとして与えることで、AIが文章を選ぶ基準が明確になります。
形式で順序を指定している理由は、目的が後回しになるのを防ぐためです。日程調整メールは時候の挨拶から始まり、3段落目あたりでようやく本題に入るパターンがよくありますが、それでは多忙な相手が候補日時を見落としかねません。目的(1文)と所要時間を冒頭に置くことで、相手は参加の要否を即座に判断できます。
制約では3つの要素を防ぎます。1つ目はオープンクエスチョンの禁止、2つ目は勝手な創作の禁止です。候補日程を短く書くと、AIは会議室名やオンライン会議リンクを勝手に作りがちです。返信期限も同様で、空欄にするよう指定しないと適当な日付を埋めてしまいます。3つ目は例外処理です。全日程がNGだった場合の案内が1行ないと、その1人のために調整が振り出しに戻ります。候補日程を"""で囲んでいるのは、メモ内の記述が指示文として誤認識されるのを防ぐためです。
用語が分からなければAha AIで: output-format, hallucination
悪い例との比較
会議の日程調整メールを書いて。来週中に1時間くらいで。
候補日時がないため、AIは「来週中でお手すきの日時をご教示いただけますと幸いです」といった文面を作成します。受信者ごとに異なる曜日を返してくるため、共通の空き時間を探すのにさらに数回のメール往復が発生します。また目的が書かれていないため、相手は自分が本当に参加すべき会議なのか判断できません。
バリエーション
社外のクライアント向けに、より丁寧にする場合
{{参加の対象者}}宛てに送る会議の依頼メールを作成してください。会議の目的は{{会議 目的}}、所要時間は{{所要時間}}です。
相手に時間を割いてもらう立場であることを前提とし、候補日程のいずれも難しい場合は、相手の都合の良い時間帯を「2つだけ」知らせてほしいと依頼してください。本文は10行以内とし、過度な謝罪表現は含めないでください。
候補日程: """ {{候補 日程}} """
社外の相手に対して候補日時を強要するのは難しい場合があります。代替案を「2つだけ」と絞って依頼することで、返信が再びオープンクエスチョンになってしまうのを防ぎます。
返信がなく、リマインドを送る場合
{{会議 目的}}に関する日程調整メールを送りましたが返信がありません。同じ候補日程を再度送りたいと考えています。
3行以内の簡潔な再確認メールを作成してください。前のメールをそのまま引用するのではなく、候補日程と返信期限のみを再掲してください。催促している印象を与えないように配慮し、返信がない場合は「第1候補の日時で確定する」旨の文言を最後に入れてください。
候補日程: """ {{候補 日程}} """
リマインドメールは長くなるほど後回しにされます。「返信がなければ第1候補で確定」というデフォルトのルールを設定しておくことで、返信がない場合でも日程を確定させることができます。
モデル別の注意
日付や曜日の計算はモデルが誤ることがよくあります。「来週の火曜日」のような相対的な表現ではなく、候補日程には実際の日付を明記し、出力された曜日が正しいかどうか必ず一度確認してください。
関連プロンプト
最終更新 2026-09-02 · 誤りがありますか? 知らせる